今回のブックレビューは、
*** 『二百字日記 3』 谷口雅宣(著) ***
*** 『生長の家ヒューマン・ドキュメント選 逆境は越えられる』
日本教文社(編) ***
です。内容を一部抜粋してご紹介します♪♪


二百字日記 3
著者:谷口雅宣
No.309 (p.173) 
最近の考古学研究では、文明はいろいろな方向に発達し得るとの理解が生まれているらしい。英国の科学誌『New Scientist』が七月一日号の特集で伝えた。 この理解は、私たちに希望を与えてくれる。なぜなら、自然破壊的な現代文明は、人類進歩の唯一の方向ではない、という意味だからだ。古い理解では、人類は狩猟採集生活から農業への移行で階級社会や戦争を生んだと考えられてきた。が、新文明は可能なのだ。
No.318 (p.191) 
谷口清超先生の著書の一つに、『伸びゆく日々の言葉』
https://www.ssfk.or.jp/p/a/105166.htm
というのがある。先生が七十四歳の一九九四年の出版で、はしがきには「今年の四月から私はもう講習会にも行かなくなる」とある。 私は講習会では一九九一年から、先生の午前の講話に続いて午後の講話を担当させていただいた。この本は、その引き継ぎ期間終了の年に出版された。簡潔だが深い内容の文章が三六五集められ、毎日真理に触れられるのが素晴らしい。
No.321 (p.197) 
生長の家の聖歌がネットで聴けるようになった。もちろん、ネットフォーラムでも使える。今年一月からの懸案が解決したのだ。今後は、登録レパートリーを増やし、利用を拡大していきたい。 真理へは、言葉による知的理解で近づくこともできるが、それは必ずしも確信や信仰ではない。それが感情を伴う音楽と歌詞を通して、より深い信念へと進み、加えて自分で歌うことで確信へと向かう。その道が広く開かれたのだ。
No.343 (p.241) 
翌日の重要会議の準備をした。この会議への提案に関連して、気づいたことがあった。それは、生長の家の人の中には「心で描いた通りが実現する」という教えを文字通りに解釈し、実現に必要な様々な現象的努力を省く人が案外いるということだ。 一歩進むには、進んだ状態を夢想するだけでは足りない。前方の空間に進む余地があるかを確かめ、現実に自分の肉体をそこへ移動させねばならない。

生長の家ヒューマン・ドキュメント選 逆境は越えられる
編集:日本教文社 
精神的なハンディキャップ(p.80~81) 
とは言っても、野上さんは家から会社までのわずか二百メートルの距離を杖をつき、ケガ防止用のヘッドガードを頭につけ、ガードレールによりかかりながら通わねばならなかった。だから、会社にたどりついた時はへとへとになっていた。ガードレールによりかかりながら進むのは、平衡感覚が希薄なため、腰に刺激を与えないと斜めに歩いて車道に出てしまうからだ。 会社の仕事も電話番しかできなかった。それも眼が定まっていないために、間違ってダイヤルを回す始末。 身障者の場合、これら身体のハンディキャップだけでなく、それに伴う精神的な劣等感が大きな障害となって立ちふさがるものだ。前述の国立療養所によると、医学的なリハビリテーションにより、障害者の日常的な運動能力が回復しても、人並みに働けないという自覚、裏がえせば自信の喪失が家庭から社会への回路を断っているという。 職場に復帰できた野上さんでさえ、やはり社会の自分を見つめる目には、敏感にならざるをえなかったと告白する。
「リハビリのために病院へ行くと、よく知人に会うんです。するといかにも、若いのに可哀そうだなあという目で見られるのは辛かったですね。もう人中には出たくないと思うことがありました」 職場でも、ほとんど仕事らしい仕事ができない野上さんは、若い健常者と比較して、どうしても引け目を感じてしまう。しかし、ともすると、自分の殻に閉じ込もりがちになる野上さんを支え、勇気づけたのはやはり生長の家の教えだった。
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